高山研Newsletter (No.3)

 

  ツツジも散って、新緑が映える季節となりました。気温も高くなり、日中は汗ばむ日々も多くなりました。講義に出席する学生達も少しずつ減ってきているように感じます。

 少し古い記事ですが、朝日新聞(1999.11.5付け)の天声人語の一部を紹介します。

「サントリーの佐治敬三さんで勝手に連想するのは、『よく学び、よく遊べ』ということばである。(中略)刻苦勤勉は、もちろん結構。でも、それだけでは伸びやかな文化は育たない。若い人たちを、遊び心いっぱいに『やってみなはれ』とけしかける。それにこたえた自在な発想から、いい仕事がいくつも生まれた。」

学生に対する指導もこうありたいと考えて実践していますが、なかなかうまく踊らないのが今様の学生気質のようです。「無駄は無駄じゃない」と思うのですが、効率を優先するのは企業ばかりではないようです。

 日経新聞(2000.3.28付け夕刊)に船曳建夫東京大学教授が「なぜ勉強をするのか」と題して寄稿しています。

「....教育とは変なもので、できる子は教えなくてもできるし、できない子は教えてもなかなかできるようにならない。要するに、教師はすることがない。ただ横で見ているだけだ。(中略)教育は難しい。特に『やる気』というのが分からない。(中略)なぜ勉強をするのか、は自問自答でそれぞれの答えを探してもらうしかない。教育とは、その自習を始められる心身の環境と設備を整えるだけ。周りの大人はせいぜい、己の自習ぶりを示す以外何もできない。」

学生に「やる気」(「興味」「目的」とも言えます)を持ってもらうことが非常に大切だと考え、講義の一環として著名な建築物の見学会なども行っています。学習効果を上げるには、ある程度強制して学習させる必要があるとも言われます。理想の教育とは、大学教育の目的、大学の運営・理念などの影響を受け、簡単に答は出ないでしょう。

 学生の「やる気」を増進するための一環として今年は、6月初旬に一泊二日で熊本アートポリス事業(http://www.artpolis.net)の施設見学に行きます。学生は49名の参加があります。あとは天気がいいことを祈るだけです。

 最後に、研究室の状況。

学生の就職は、5月下旬に研究室の学生の内二人が内々定を頂きました。あと残るは、13名....。

建築学科対抗ソフトボール大会の成績は、残念ながら二戦二敗でしたが、楽しい一日を過ごせました。テントにビールを準備して、気分は運動会でした。

                                                   (平成12年6月1日 高山峯夫記)

 

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