外からの風景がなんか牢獄みたい… (河野州峰) |
まず目に留まったのが、「安藤忠雄ブランド」にふさわしい鉄筋コンクリートの打ちっぱなしの建物である。自分の中では、彼が設計した建物を見物したのはこれで2作目であるが、ここまで鉄筋コンクリートに統一できることがすごいと思った。 県立装飾古墳館の長所は、駐車場から古墳館までの長い並木のアプローチがあり、そこから来訪者に期待を持たさせるような空間構成である。建物に着くと屋外階段を昇り、そこから眺める視界は緑にあふれる景色だった。建物自体は採光がよく、曲線と直線がうまく使われていた。建物自体すばらしいと思うが、メンテナンス等に多々問題点があった。事務員の方々いわく、よく雨漏りをし、湿気の管理が難しく、かつ採光がよく入るので「本や展示物を保存する建物」としては使いにくいとのことであった。来訪者からの視点では、トイレの数が少なく、狭い。また、階段の天井の高さが低いため圧迫感があり、傾斜もきつい。年配の方には不便さを強いるであろうと感じた。博物館にしてはバリアフリーがなされてなかったと思う。(河野州峰) |
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